変形性膝関節症・股関節症

変形性膝関節症とは

変形性膝関節症とは股関節の軟骨が損傷することで関節に炎症が生じ、痛みが起こる疾患です。運動した時の痛みをはじめ、膝が動かしにくい、膝の腫れ、膝に水が溜まるといった症状が起こります。主な原因としては、筋力低下や肥満などが挙げられます。痛みをうまく軽減しながら「痛みによる運動不足、そして運動不足からの筋力低下、筋力低下からの体重増加、体重増加による痛みの増加、痛みが増してさらに運動不足になる……」という負のスパイラルを防ぐことが重要です。

変形性膝関節症の原因

加齢

変形性膝関節症の発症原因のほとんどを占めています。軟骨の弾力性が失われるのに加えて、長く使われてきた摩擦によって軟骨がすり減った結果、変形を起こしてしまいます。

筋力の衰え、肥満

膝関節を支持する脚の筋力低下によって、膝関節への負担が大きくなります。また膝関節は、体重の3倍もの負荷がかかると言われていますが、肥満になるとその負担はさらに大きくなります。

O脚、足に合わない靴やハイヒール

O脚になると膝の内側に負荷がかかるため、内側の軟骨にもダメージが加わりやすくなります。また、ヒールの高い靴の同じように、内側の関節への負荷が大きくなります。

疾病による危険因子

靭帯損傷や半月板損傷、膝関節の捻挫、膝蓋骨の脱臼、慢性関節リウマチなども発症リスクを高める因子になります。

変形性膝関節症の治療

温存療法

温熱療法だけでなく、薬物療法や冷却療法、運動療法などもあります。運動療法は、体重を減らす、関節の動きを改善させるといった効果に期待できます。また、膝関節の血液の流れも良くすることで軟骨細胞の新陳代謝が向上され、繊維軟骨が再生されやすくなるという効果にも有効とされています。

関節鏡視下郭清術(変形性膝関節症)

膝関節の変形がそこまで進行していない、半月板損傷や骨の変形によって痛みが生じている場合は、関節鏡(内視鏡)による手術を選択します。

骨切り術

関節付近の骨を切ることで、関節の向きや軟骨への接触位置を動かす方法です。膝関節のダメージが少ない方や、若年層の患者様の治療として選択されます。

人工膝関節置換術

損傷した関節の代わりに、人工の関節を挿入していく方法です。

変形性股関節症とは

大腿骨頭と軟骨が擦れ合うことで起こった関節炎です。また、関節や骨の破壊と変形、関節面の軟骨の肥大化による骨棘(こつきょく:軟骨が硬くなって、骨化することでできた異常な突起物)なども見られます。
脚の付け根やお尻、太ももなどの軽い痛みやこわばりから、股関節の可動域の狭まりや強い痛みが起こります。また、日常的な痛みが進行して筋力低下になるなど、だんだん症状が進行していく特徴も見られます。

変形性股関節症の原因

先天性疾患

寛骨臼(かんこつきゅう)内の臼蓋(きゅうがい:骨盤側の体重がかかる部位)が元々浅くて小さい「臼蓋形成不全」を抱えていると、臼蓋が骨頭(こっとう)を十分に覆えなくなるため、体重が集中しやすくなります。その結果、表面の軟骨がすり減りやすくなります。先天性股関節脱臼をはじめ変形性股関節症のリスクを高める先天性疾患は、女性に多い傾向があります。

股関節疾患の後遺症

大腿骨頭すべり症や大腿骨頭壊死、化膿性股関節炎などの後遺症として起こるケースがあります。

加齢

長年の負担によって関節が摩耗し続けたのに加えて、加齢によって骨密度が低下すると発症リスクが高まります。

変形性股関節症の進行

1前期

骨の変形のみで、軟骨のすり減りは見られません。

2初期

関節の隙間が狭くなりますが、痛みはそこまで大きく現れません。

3進行期

関節の摩耗が進行します。骨棘や骨嚢胞(こつのうほう:骨に穴が開く)が生じます。

4末期

軟骨がほぼ消失します。骨同士が擦れ合うため、激痛を伴います。

変形性股関節症の治療

温存療法

主に、薬や注射などで症状を和らげる治療を行います。また筋力トレーニングや減量なども必要になります。

骨切り術

股関節の損傷がそこまで進行していない、比較的若年層の患者様に対して行われる手術です。関節付近の骨を切り、関節の向きを動かして軟骨への接触位置を直します。

人工股関節置換術

損傷した関節の代わりに、人工の関節を挿入する手術です。

変形性股関節症やってはいけないことは?

長時間立ち続けたり深くしゃがんだりすると、股関節への負担が大きくなります。股関節の負担が軽減させるため、床に座り込むのではなく、椅子に座るようにしましょう。低姿勢での長時間作業、雑巾がけ、草むしり、重い荷物を持って歩く、寒い所で立ち続けるなどの動作もできる限り避けましょう。また運動はゴルフやランニングではなく、サイクリングやヨガ、水泳などをお勧めします。
痛みがひどい時に散歩する際は、休みを入れながら歩くようにしてください。

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